【旅行記】『君の名前で僕を呼んで』ロケ地巡り2019 5日目
5日目
天気は晴れの日曜日。本日目指すはガルダ湖と、湖畔の街・シルミオーネ。
映画だと、父親に連れられて湖から引き揚げられた美術品の調査に行ったエピソード、エリオとオリバーが仲直りするシーンが撮影された場所ですね。
ガルダ湖はイタリア最大の湖でもあり、ひとたび湖畔に臨めば、天にも地にも際限のない青が広がります。
結論からいうと、『CMBYN』ファンに限らずガルダ湖観光はぜひとも勧めたいアクティビティでした。
シルミオーネまでの道程
ミラノからガルダ湖の玄関口であるデセンツァーノ・デル・ガルダまでは、日本でいうと高速列車(要予約)だと約50分、各駅列車だと1時間半くらい。
デセンツァーノからシルミオーネまでは、遊覧船で20分ほどです。
今回は高速列車のフレッチャロッサで行きました。赤い車体のこれです。
要予約の便は、事前予約すると割引料金だったりするので、もし日程が決まっているのであれば早めにしておいたほうがお得です。(今回は当日に買っていたので5000円くらいしましたが……)
さて。おしゃべりなイタリア人たちの会話に囲まれながら、快適にデセンツァーノの駅へ到着。
見て分かるかと思いますが、めちゃくちゃ綺麗な駅でした(イタリアの駅ではなかなか見かけないレベル……)。
デセンツァーノの街にもいえることですが、おそらく、観光客が多いことと、リゾート地としても有名なところなので、きちんと整備がなされているのでしょう。見かける家々もわりとハイクラスな印象。
駅から徒歩15~20分ほど歩いて、遊覧船が出ている港まで行きます。すこしばかり道がわかりにくいので、地図は要確認。
港についたら、切符を買って乗船します。
遊覧船の発着時刻はシーズンおよび平日と休日によって変わるので、Webサイトや売り場で確認しましょう。また、便によって行き先が変わるので、シルミオーネ行きかもチェック。
湖上からデセンツァーノの街を振り返ると、石造りの美しい町並みを一望することができます。
このように、ガルダ湖には湖畔にいくつか街が点在しており、遊覧船はそれらをつないで航行しているわけです。
そしてそして、ぐいぐい湖上を進む船の上から……
晴れて風が心地よいことと開放感溢れる景色に、ここ数日のなかで最もテンションが高まったシーンだったかもしれません。しばらくぱしゃぱしゃと動画やら写真やら撮っていました。
上の写真中央の黒く見える影が、湖に岬のように伸びた街・シルミオーネです。
さらに近づくと、街の姿が少しずつ見えてきます。
バカンスにうってつけの街
到着。
シルミオーネの街は、レストラン、カフェ、ジェラテリア、お土産店、ホテルが立ち並び、いかにも観光地といったところ。
とくに日が高くなってからは賑やかさが増していましたが、あくせくした感じはなく、ゆったりとした時間を楽しむための場所、といった空気が終始流れていました。
シルミオーネの主な観光スポットは2つ。
一つ目は、港からほど近くにある「スカラ家の城塞」。
湖上につくられた城であるため、こんな感じの眺望が見られます。
城塞のあと、もう一つのスポット「ローマ時代の遺跡」に向かいます。
遺跡は岬の突端にあり、ゆっくり歩いて20分くらいでしょうか。
途中で発見した5つ星ホテル。門がでかすぎで、内部の建物を垣間見ることすらできなかったのですが、一生に一回くらいはこういうところ泊まってみたい……。
ヴィラ コルティーネ パレス ホテル(シルミオーネ)– 2019年 最新料金
道中見かけたリス。ほかにも、野鳥をよく見かけました。オリーブ林を中心に、植生も美しく素敵です。
岬の突端にある、ローマ時代の遺跡に着きました。
映画では、エリオたちがこの柱廊のアーチを抜けていくシーンがありましたね。
ローマ時代の遺跡は、わりと規模が大きく、また迷路のように入り組んでもいるので、目一杯回ろうと思うと最低1時間くらいかかります。日曜日は半日程度で閉まってしまうので、入場時間は気をつけて。
エリオたちが遺物を引き揚げる浜辺ですが、シーズン的に閉鎖されていたので今回は立ち寄れませんでした。残念。
記事の冒頭にも挙げた、Lidoというところにある桟橋の遠景(港の桟橋とは違います)。こちら、湖畔から突き出すように桟橋が伸びており、先まで行くと見渡す限りの湖の風景が素晴らしかったです。
桟橋のたもとには、湖を眺められるレストランもあります。
ゆったりとした空気のなかで過ごす穏やかな時間
ガルダ湖は水の美しさでも有名。ちょっと信じられないくらいの透明度でした。
ガルダ湖、そしてシルミオーネですが、常に聞こえるさざなみの音と鳥の鳴き声、地中海性の穏やかな気候もあいまって、ほんとうにゆったりとした時間が流れていました。
事前調査として読んでいた『地球の歩き方』では、4ページ程度と扱いも少なかったので、こじんまりとした観光地かと思っていました。
しかし実際行ってみると、たしかに街の規模自体は大きくはないですが、そのなかに見どころが詰まっていて、観光地としても整備されているので、旅行者が非常に過ごしやすい場所です。保養地でもあるので、遊び回るというよりは、数日間何もしないでゆっくりバカンスを過ごしたいときに最適ではないでしょうか。
日本の観光地でたとえると、宮島(水上の建造物・瀬戸内海の雰囲気)と箱根(湖・温泉・保養地)と軽井沢(高級別荘地)の印象をミックスしたような感じ。
今回は日帰りでしたが、機会があれば今度は泊まりで滞在してみたいですね。
これで映画ロケ地巡りはおわり!
イタリア自体初めての渡航で緊張もしましたが、最終的に「この景色以上に持って帰りたいものがない」と思えるほどに大満足の旅となりました。
最後に、次の記事で旅の参考情報など付け足したいと思います。